逃げるのも手である - 新社会人のニュースを観て感じること-

新社会人のニュース映像をよく目にします。フレッシュな人達のほほえましい光景と称して、ニュースキャスターは笑顔であれこれ語っておられます。しかし、とても残念ですが世の中にはブラックな会社もあるのも事実です。また、どうしても仕事が合わない、上司・同僚と合わないというケースもあるでしょう。実際に入社してみないとわからない事も多々あるため、ミスマッチというのは多かれ少なかれ出てくるものです。こうした場合のフォローとか対処法といった事はニュースでは取り上げられる事はありません。少なくとも私は見たことがありません。もっともそれはニュースで伝えるべき内容ではないのかもしれませんが。

新人として入社して、誰もが歓迎してくれるとは限りません。中には弱い立場の新人に対して、理不尽な態度を取る残念な人間も存在します。さすがに40半ばくらいの年齢の私だと、哀れな人だなあと逆に気の毒に思えたりするのですが、はじめて社会に出た人にそのような余裕はあるでしょうか? どうしてこのような不条理な事が起きるのか、悩んだりしないものでしょうか? 

どこかの受け売りで恐縮ですが、日本は一度レールから外れると戻ることは困難である、と言われています。レールから外れるというのは具体的に言うと、新卒で入った会社を離職する事、もしくは正社員から非正規社員になってしまう事を指しています。ゆえにすぐ退職、という軽はずみな行動は取りにくくなっています。確かに退職は慎重に検討するべきです。けれども極端な話でアレなんですが、レール上で押しつぶされるよりはマシなのではありませんか? 何事も経験とは言いますが、劣悪すぎる体験はトラウマにもなって、尾を引きます。もちろん自己責任になりますが、あまりにもひどい環境だったら逃げるのも大切な手段の一つだと思うのです。